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dotFes 2013 Kyotoに参加してきました

関西のMSPフェロー、今入です。

昨年、11月10日に京都精華大学で開催された「dotFes 2013 Kyoto」に参加してきました。dotFesとは、『Web Designing』と『クスール』が企画しているWebクリエイティブのための学園祭のようなコミュニケーションイベントです。

 

任天堂|HTML5とJavaScriptでWii Uソフト開発~Nintendo Web Frameworkのご紹介~

温井 崇友(任天堂)、松本 健児(任天堂)

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任天堂からは、2013年3月に米国サンフランシスコで行われたGCD 2013で発表された「Nintendo Web Framework」(以下、NWF)が紹介されました。NWFとは、HTML5とJavaScriptを用いてWii U向けのソフトを開発できる環境です。

これまでのゲームはC/C++などを用いて、ハードウェア性能を最大限に引き出すことを意識して開発されてきました。しかしこれからは、Web技術でも開発することができるようになります。Web上にはとても多くのライブラリやテンプレートなどが公開されています。開発者はそれらを自由に用いて、Webページを制作するかのように、Wii U向けのソフトを開発できる、それがNWFです。JavaScriptライブラリは数多く公開されていますが、多くのライブラリがそのままNWFで利用可能です。また、enchant.jsやImpactでは、NWF向けのライブラリの開発も行っているそうです。

開発環境は、Wii U開発機とWindows 7 PCとでLANを介して構築、PCからWii Uへのプログラム転送には、「ダッシュボード」と呼ばれるソフトウェアを使います。ダッシュボードでは、プログラムの転送や画面の構成(2画面同じものにする/別々の画面表示する)、デバッグなどが可能です。ただし、ソースを書き換えるためのテキストエディタは搭載されていません。

開発の流れは以下の通りになっています。ただし、日本では現在のところ、法人からの申し込みのみに対応しているとのことです。

  1. 電話による問い合わせ・事前相談
  2. 開発契約・開発環境の入手
  3. 開発
  4. 提出
  5. 審査
  6. リリース

Adobe Systems|スマホ開発にAIR & PhoneGapを勧める5つの理由

Andy Hall(アドビ システムズ)

近年、スマートフォン向けのアプリ開発の重要性が増している中、複数のOS向けのアプリ開発を可能にするAdobe AIRとPhoneGapが5つのポイントから紹介されました。

理由その1:Web技術だから

Web技術は、開発のハードルが低く、慣れ親しみやすい技術です。また、Web上にはたくさんの技術情報が公開されており、ライブラリなどを組み合わせることで、簡単にさまざまなコンテンツを作ることができます。

理由その2:優れた作成ツール

アドビには、Web技術を支える様々なツールがあります。Adobe FlashやFlash Builderをはじめとし、Adobe Creative Cloudで提供されているEdge Animate、 Edge Code、 Edge Reflow、そして、Dreamweaverなどです。これらの便利なツールを使用することでさらに、開発効率が上がります。

理由その3:横に置ける技術

アプリの開発には、特別な開発ツールが必要であったり、世界に向けて公開するには実機でのデバッグなどが必要であったりします。しかし、機種ごとに解像度の違うAndroid端末を全て手に入れデバッグを行うことは現実的ではありません。そこで以下のツールを使用することで、効率的に開発をすることができます。

・Adobe Phone Gap Build:http://build.phonegap.com/

アプリのソースをクラウドにアップロードすると、自動的にビルドしてくれるサービスです。ソースをクラウドにアップロードするので、共有も簡単に行えます。このサービスは無料で誰でも使うことができます。

・Ripple:http://www.raymondcamden.com/index.cfm/2013/11/5/Ripple-is-Reborn

PCブラウザ上で、ネイティブアプリをシミュレーションできます。シミュレータの種類も多く、多彩な解像度や端末の性能をシミュレーションできます。GPS情報の指定なども可能です。

・Scout:http://aphall.com/tag/scout/

AIRの開発に使えるツール。AIRアプリの動作中に、どのようなデータがどのように動いているかを監視し、アプリの実行時間や各ファンクションの呼び出し、メモリの使用率などを確認することができます。

 

理由その4:プラグイン・コミュニケーション

Web上には様々な資源があります。もちろんAdobe AIRやPhoneGapにも様々なエクステンションが存在し、開発を全力でサポートしているとのことです。

理由その5:Value is moving up the stack

「ブロガー」という言葉の生みの親であり、TwitterのCEOを務めたエヴァン・ウィリアムスが「なぜ、デザイナを見つけにくいか」という質問に対して、こう回答しているそうです。

昔は、インフラが整っていないことが原因で、開発環境が整わないことがありました。しかし今では、サーバーの構造を知らなくても、Web技術のことが分かれば、アプリの開発や公開が簡単にできる。そのため、今では開発者ではなく、それを表現するデザイナが重視されていることが原因であると述べていました。

理由その6:AppBox Awards(余談)

毎年、アドビが主催するアプリコンテスト。今年は(dotFesの時点で)すでに締め切りが過ぎてしまいましたが、来年も開催するそうなので、ぜひ参加してみてください。賞品はなんとCreative Cloud 1年分!有償イベントへの招待などがあり、豪華です。

本セッションで使用されたスライドはslideshareにて公開されています。> http://www.slideshare.net/fenomas1/andy-dot-fespgair

 

日本マイクロソフト|「Web標準」の価値と可能性~Windows 8.1とともに考える標準技術の重要性~

春日井 良隆(日本マイクロソフト)

多くのユーザーに使われているWebブラウザ、Internet ExplorerはWeb標準への準拠を鮮明に打ち出しています。この動きはOSにも反映され、Windows 8では、HTML5とJavaScriptによるWindows ストアアプリの開発が可能になりました。なぜ、マイクロソフトはWeb標準への準拠を大切にしているのでしょうか。

いま、身の回りで起こっていることは、3つあります。デバイスの多様化、タッチインタフェースの普及、ローカルからクラウドへの移行です。これらの変化に対応する技術としてWebの技術、HTML5に注目が集まっていると言います。

HTML5は、これまでAdobe FlashやMicrosoft SilverlightなどのRIA(リッチ インターネット アプリケーション)のプラグインを必要としていたWebアプリケーションをWeb標準技術で実現することを目標の一つにしており、各種APIやマルチメディア要素が策定されています。こうした仕様をOSに採り入れたのがWindows 8で、WindowsストアアプリではC++やC#に加え、HTML5とJavaScriptで開発できるようになりました。

マイクロソフトでは、Webやアプリの開発環境として、Visual Studioとその拡張機能である Web Essentials 2013を用意しています。これのツールを用いることで、とても簡単に、効率的に、正確にHTMLやCSS、JavaScriptを記述できるようになります。

また、Windows 8に標準で搭載されているInternet Explorer 11(以下、IE 11)でもHTML5への準拠が進んでいます。たとえば、IE 11ではWeb GLやMPEG-DASH、Encrypted Media Extensions(EME)をサポートしました。IE10で実装されたポインター
イベントは、W3C仕様になったそうです。

機能面では、F12開発者ツールの改善が挙げられました。UIを刷��し、一般的なスクリプトのデバッグから、ネットワーク使用率、メモリの使用量、UIの応答速度の監視といった様々な機能が強化されているようです。さらに、マイクロソフトでは、modern.IEというサービスを提供し、ブラウザーでの挙動の検証を簡単にしています。

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最後に、今回のプレゼンテーションでは、身振りでスライドが送られていましたが、これは右手を右に振るとスライドが進む、左手を左に振るとフライドが戻るというジェスチャーをKinectで取得してたとのことです。

 

クラウドでもホスティングサービスの手軽さを!~Webクリエイターのための超簡単クラウド活用ツール「Windows Azure Webサイト」~

鈴木 祐巳(日本マイクロソフト)

最近よく耳にするクラウドという言葉。クラウドとは何か?

一般的に定義がされておらず、各社が「インターネット越しに使うサービス」をなんでもクラウドと呼んでいるようです。アメリカ国立標準技術研究所(NIST)での定義では以下の4つになるとのこと。

  1. 事前に確保されたリソース
  2. セルフサービス
  3. 伸縮自在
  4. 使用量課金

では、クラウドとレンタルサーバとは何が違うのか?

まず、レンタルサーバには共有ホスティングと専用サーバがあり、専用サーバでは、こちらの要望に従ってサーバのパーツなどを購入・構築しなければならないので、運用開始までに時間がかかってしまう。また、初期構築費を投資しなければならない。しかし、クラウドでは、自分の使いたい分だけのスペックを要求すれば、事前に確保されたリソースから必要な分だけ、即座に提供される、これが大きな違いだとのことです。

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また、その処理に人が介しないこともクラウドの利点のひとつ。さらに、クラウドでは、一時的にCPUを増強したりHDDの容量を増やしたり、帯域を広げたりといったことが自由自在にできる。そして使った分だけ課金される、それが利点だと強調されていました。

そんな便利なクラウドでも、Webサイトを立ち上げる際、Linuxを借りて自分でサーバを構築するように面倒な処理が必要となることもある。そんな中、Windows Azure Webサイトでは、Webサイトの構築をHTMLやCSSをアップロードするだけで行うことができる。会場では、実際に実演を交えながら、プレゼンテーションを行われました。

まず、メンテナンスは、レンタルサーバ・クラウドどちらも不要。しかし、瞬間的なトラフィックの増加、例えばニュースでリンクなどが張られた場合、レンタルサーバではまず対応できません。アクセス数が増加してから、サーバの引っ越しや増設などを行っている間に、トラフィックが減少することもあります。しかし、Windows Azure Webサイトでは、一時的なトラフィックの増加に対しても、すでにリソースは確保されているため、自由自在に対応することができます。

このように、共有レンタルサーバの使い勝手のいいところに、スペックの伸縮自在性が合わさったものがWindows Azure Webサイト。トラフィックが急増しても耐えられ、機会を損失させない。専門の技術者も必要ない。早く自分でも使ってみたいです。

同志社大学 今入 康友

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